立命館大学は、未来社会のあるべき姿を実現するため、学園ビジョン「R2030チャレンジ・デザイン」を策定し、新たな社会共生価値を創造する次世代研究大学、イノベーション・創発性人材を生み出す大学を目指すとともに、学園として「次世代探究学園」となることを掲げています。また、「世界に共通する課題に向き合い、世界とつながりチャレンジする学園」をコンセプトとする、SDGs推進本部を2019年に設置し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを推進しています。

環境・貧困・教育・食糧など、SDGsで提示された持続可能な社会を実現するための課題に対して、研究者だけでなく、職員や学生たちによる身近なアクションやプロジェクトを積極的に取り組んでいます。

大学の知見やリソースを活かした多様なアクション

附属校(ふぞくこう)を含む全キャンパスにおいて、2030年にカーボンニュートラルを目指しているのも、SDGsの取り組みの一環という位置付けです。キャンパス内のエネルギー、紙、水の使用量や廃棄物の排出量を正確に把握し、分析・評価することで環境に与える負荷やエネルギーコストを減らすことにつなげています。空調や照明などの省エネ設備への更新や建物の高気密化改修、キャンパスで使用される電力の再生可能エネルギーへの転換、太陽光発電設備の設置を進めるほか、キャンパス内の落ち葉や食堂から出る食べ物の残りや廃棄食品を肥料などの資源に有効活用するなど、多様なアクションを起こしています。

脱炭素社会を実現するための研究や教育だけにとどまるのでなく、実際にプロジェクトやサークルとして楽しみながら活動していく中で、教職員も混ざり、地域の人とも協力しながら実践している点が特徴です。

立命館は、1869(明治2)年、新しい時代を担う若者を育てるため、近代日本を代表する政治家の一人である西園寺公望が私塾「立命館」を創始し、1900 (明治33)年、文部大臣時代の西園寺の秘書であった中川小十郎が、その意志を引き継ぎ立命館大学の前身となる「私立京都法政学校」を創立したことが始まりです。中川小十郎は、西園寺の「自由主義と国際主義」の精神を受け継ぎ、「自由にして清新」な学府、つまり自由にして進取の気風に富んだ学園の創造をめざしました。この精神は「自由と清新」という立命館学園の建学の精神として、今日まで受け継がれています。現代のグローバル社会が次の時代も持続していくために取り組む必要がある脱炭素社会というテーマに、教職員も学生も一人ひとりが主体的に新しいチャレンジを続けていくことは、建学の精神を実践することでもあるのです。

大学全体で持続可能な社会の実現に向けた取り組みを推進する中で、これからも日常の中でのカーボンニュートラルなアクションを積み重ね、大学がカーボンニュートラルに取り組む意義についても、社会に発信していきます。