長い歴史の中で育まれてきた伝統産業の高い技術は、京都にとどまらず、広く日本の文化を形づくる上で重要な役割を担っています。1977年の開館以来、京都伝統産業ミュージアムでは、京都に息づく産業とその背景の紹介を通して広く伝統産業の振興に取り組んできました。

伝統工芸品は飾って眺めるだけの「美術品」ではありません。京都の伝統産業製品74品目が展示されているこのミュージアムでは、触ったり匂いを嗅いだり、回して遊べたりする「日用の工芸品」がずらり!気に入ったら買うことだってできるんです。

作品だけでなく、製作工程をわかりやすく解説したパネルや映像資料も

京都の文化とともに育まれた多彩な伝統産業

京都には、1200年の悠久の歴史の中で宮廷や寺院神社、武家社会のほか、人々の暮らしの中から生まれ、培われてきた伝統文化・伝統産業があります。これだけ機械化が進んだ時代に、さまざまな技をもつ職人さんが、地元の素材・技術を用い、いくつもの工程を分業し、丁寧に一つ一つを手づくりしています。

壊れてもお直しができて、すべて手で作られているのに、どうして長持ちするのでしょう?長く続くモノの裏側には驚きの工夫と文化があります。