京都に数ある旅館の成り立ちを紐解くと、そこには様々な由来があります。全国からの参拝客や行商さんをお迎えしたり、今では修学旅行生に学びの場や海外旅行者におもてなしを提供したり。 京都の旅館は、時代ごとにお客様の願いや社会の潮流に応じて変化を重ねながらも、"おかげさま" で成り立つ関係性の中で文化や産業を共に育んできました。

旅館イメージ写真

「おかげさま」と「おもてなし」

京都の旅館は,長い歴史の中で大切にしてきた身近なモノ・コトで皆さんをおもてなしします。その1つが着物。着物の形や色,模様には,匠の技によって,自然を大切に思う和の文化が凝縮されています。また,旅館の食には,四季折々の旬の食材と豊かな地下水など,自然の恵みを余すことなく美味しく頂く工夫がいっぱい。

旅館の建築には,土の壁,障子,畳など,日本の気候・風土に合った素材を上手く使って,夏と冬を心地よく過ごし,春と秋を楽しむ仕掛けも。そして,心を込めたおもてなし。お食事の配膳やお布団の用意だけでなく,涼を感じて頂く打ち水,館内の季節の飾りつけなど,お客様の到着前から小さな心配りを添えています。 京都の旅館から,日本ならではの文化や心をさらに深く学んでみましょう。